ここに収められたファイルは日頃フリーソフト(特に Debian GNU/Linux と R)のお世話になっている間瀬が、自分でも少しでも貢献したいと考えて行っている作業の結果です。また、R という素晴らしいフリーの統計処理言語が多くの統計利用者の知るところとなり、研究・実務に役立って欲しいと考えています。
最新変更:R-intro の 1.7.0 版 (小野肇さんの協力でバージョンアップ。2003/06/)。 R 使用上のヒントをまとめた R-tips.html を追加 (項目はまだ僅か。2003/05/06)。
注意: このウェッブページにある R のマニュアルの pdf 版は、今後東京学芸大学の森厚さんのウェッブページで管理して頂くことになりました。必要な方はご参照ください。
注意: これまで R のヘルプページの html ファイル版の翻訳を行って来ましたが、R のバージョンが上がるたびに追加、廃止、内容変更が激しく、対応不可能と考えるに至りました。今後は私が個人的に必要になったもののみを随時翻訳公開するつもりです。また現在公開中のファイルは混乱を避けるためいずれ撤去する予定です。
は、アメリカのベル研で開発された統計処理言語として世界で広く使われている S 言語 ("S-Plus" 等商品化されたものが幾つかあります)の完全フリー版で、いわゆる
GNU project の正式な一部です。別名 "S-clone", "GNUS-S", "poorman's S" とも呼ばれています。S は統計家がデータ処理に最適の計算機環境を目指して開発した統合環境で、その使いやすさには定評があります。R
は言語としては S とは完全に独立に開発されていますが、外観は出来る限り S もしくは S-Plus に似せてあります。開発者の話では S 言語用のプログラムの
95% はそのまま R で変更なしに動くそうです。S もしくは R はインタプリタ言語で、通常の計算機言語としての仕様とともに、統計計算用の多くの関数を最初から備えています。又、ユーザーの定義した関数をその場で登録することにより、組込み関数と同様に簡単に使うことが出来ます。そして計算結果を直ちにグラフィックス表示する多くの機能を備えており、対話的なデータ解析に最適の計算機環境といえます。また様々な統計手法を実習できる数多くの組込みデータと、ほとんど全ての組込み関数に対し、その使用法をその場で試すことができる例示用のコードを最初から備えており、いずれも
"example" 関数を使って統一的に簡単に実行できます。
R は C や FORTRAN で書かれた多くのフリーソフトからなるライブラリーの上に成り立っており、ユーザー自身の書いた
C や FORTRAN サブルーティンを R から呼び出せる簡単で強力なインタフェイス(マニュアル "Writing R Extensions"
に詳しく説明されています。日本語訳をこのホームページから入手できます)を備えています。
実際 R の最も優れた使い方は、真に速度を要求される部分のみを C や FORTRAN といった外部ルーティンで書き、結果自身の処理やグラフィックス表示は
R で行うことでしょう。こうすることにより各応用分野で蓄積された C や FORTRAN コードを新た変更すること無く、有効に再利用することができます。
R はベクトル・配列単位で操作を行うように最適化されており、その特長をうまく活かしたコードを工夫(多くの場合可能です)すればインタプリタ言語でありながら驚く程の処理速度を持ちます。しかし、for-loop
等で成分毎に処理せざるを得ないような場合にはやはり速度は圧倒的に遅くなります。
R は本来 UNIX 用に開発されましたが、現在では Linux を含む PC-Unix (Linux の Debian/GNU Linux パッケージには
deb 形式のバイナリーが収められています。また rpm 形式のバイナリパッケージも入手可能です)はもちろん多くの Sun 非互換ワークステーション用
Unix、Microsoft Windows や Macintosh にも移植されています。詳しくは CRAN と呼ばれる R 自体と、世界中の利用者によるさまざまな独自ドオンパッケージを集めたホームページを参照してください。会津大学には CRAN のミラーサイトがあります。R
はコアチームと呼ばれる開発者グループ(S の創始者の一人である Chambers や Xlisp-stat の作者である Tierney もメンバーです)による献身的なサポートと、全世界の利用者による意見を元に現在急速に改良を重ねており、2002年1月現在のバージョンは
1.7.0 です。なお、r-help (購読法は CRAN 参照)と呼ばれる R の利用者による全世界的なメイリングリストがあり、日本には筑波大学医学部の岡田昌史氏の御好意で運営している
R-jp
呼ばれる R 関連の小さなメイリングリストがあります。R は又充実した大量のドキュメントを備えており、特に多くの組込み関数・データを解説したヘルプ文章は、同じ内容のものが
Unix の man 形式、LaTeX ファイル、そして html 形式(翻訳の一部がこのホームページから入手できます)で提供されています。R の
ver. 1.1 からは日本語も使えるようになりました。これはプログラム中やその出力中で日本語が使えるという意味ではなく、グラフィクス中で "シンボル"
としてかなりの日本語(対応するフォントが存在することが前提です)が表示できるようになったという意味です。ただし、各日本語フォントの指定はかなり面倒(フォント番号で指定)です。HTML
ヘルプファイル "Japanese.html" を参照してください。
注意:このホームページにあるファイルはあなたのご利用のシステムで解凍、表示、コンパイルできるかどうか保証できません。少なくとも私の使っている Debian GNU/Linux i386 (woody) では何の問題も起きないことが分かっています。あなたのシステム依存の問題であれば、もし不都合が生じても恐らく私としては何も御協力できません(個人的問い合わせは御遠慮ください)。念のためにさまざまな形式のファイルをおいておきますので試してみてください(圧縮したファイルを download した際、使用システムにより不都合が起きるらしいので、圧縮せずに置いてありますので、サイズはかなり大きいので注意願います)。メイリングリスト R-jp に質問されればひょっとするとヒントが得られるかもしれません。
注意:翻訳の適切さに付いては全く保証しません。既に存在する S や S-Plus に関する日本語文献中の用語との整合性も全く無視しています。もし、利用者がこれは明らかに誤訳と思われたなら、きっとその通りですから、お知らせくだされば幸いです(但し、すぐに訂正できるかどうかはお約束できません)。
注意:R の基本は R が提供する多数の基本的関数を、当面の問題に合わせて適宜組み合わせて使うことにあります。その意味で多少のプログラミングが必要です(普通コードは極短くて済み、例えば C プログラミングの初歩を知っていれば容易にマスター出来ます)。又 R の関数は解析途中で得られる様々な情報全てをいったん一つの変数に保存しカプセル化することが普通で、それを元に要約用の他の関数が最終的な解析結果を出力するという分業体制を取るのが基本です。これはデータを入れれば定型的な解析結果がすぐ得られるという、他の統計ソフトでしばしば見られるやり方とは異なり、末端利用者には使いにくい印象を与えるかも知れません。(勿論一連の解析手順を登録して、あたかも一つの組込み関数であるかのように使用できる R(S) では、そうしたプログラムを作ることは簡単です。)しかしながら、一つのデータ(そしてそれを解析する特定の統計技法)から得られる情報は多義に渡りますから、要約用の関数を別途(複数)用意する R(S) のやり方は、一方的な解釈を避けるためには賢明なやり方なのです。こうすることにより、結果を例えば様々なグラフに表したり、更に他の手法を使って吟味するという統計データ解析の対話的な精神が存分にいかされるようになります。統計学の末端(つまり真の)利用者の間における R(S) の知名度・利用度は現在のところ決して高いとはいえないようです。しかしながら、文系・理系を問わず、既存の天下り的な解析ソフトの利用(これはプログラム作成者の視点でしかデータを見られないことを意味します)に飽き足らなくなっている利用者の間には徐々に R(S) を利用する機運が高まりつつあります。極めて高度に洗練されていながらフリーであり、様々なプラットフォームで使用可能である R は、例えば講義等で多数の学生にデータの解析を実習させたいという教師にとっては最高の(そして賢明な)選択になることは間違いありません。
注意:R は R 内部から好みのエディターを起動し、その場でデータやプログラムの編集ができる機構を持っています。しかしながら一番便利なやり方は、R とは別個にエディターを起動し、編集・セーブする度に、R の データ・プログラムファイル読み込み用関数 scan, source を用いることでしょう。高機能のフリーエディターである Emacs (mule, XEmacs) では R(S) 編集用の便利なモード(ESS, "Emacs Speaks Statistics")が使えます。CRAN から入手可能です。ESS は Debian GNU/Linux のパッケージの一つです。
(a) R の公式マニュアル "Introduction to R" (ver.1.7.0) の和訳 (最終更新 2003/06/23)
翻訳ソースファイル "R-intro-170.jp.texi" とコンパイルに必要な付属ファイルを含んでいます。R の一般的言語仕様と入門的使用法の解説です。102頁になります。全体の翻訳が完成していますが、texi
ファイルが完全には日本語に対応していないため、文字サイズや太字化等一部不完全です。この翻訳はメイリングリスト R-jp の有志による "R-notes.texi"
(R-intro.texi の旧版)の翻訳を元に間瀬が訳し直したものを、小野肇さんの協力で1.7.0版に更新したものです。オリジナルと同じ GPL
条件の下に自由に利用、再配布、修正出来ます。R-intro.jp.texi ファイルは計算機マニュアル用に特化した TeX の方言(texinfo)で書かれており、コンパイルには(日本語)
TeX を使います。但し texinfo が完全には日本語対応でないため一部分期待通りの出力は得られません(これは html ファイルの生成に用いたプログラム
texi2html に付いても同様。この場合更に画像の表示も不可能)。例えば ASCII ptex を使うとすると、コンパイルは次のように三段階で行い最終的に
R-intro-170.jp.dvi ファイルを作ります(場合によると (2), (3) を数回繰り返す必要があるかも知れません)。コンパイルにはプログラム ASCII ptex, texindex と関連ファイル texinfo.tex, R-defs.texi, version.texi、そして関連画像ファイルが必要です:
操作 説明 (1) ptex R-intro-170.jp.texi
第一段階コンパイル (2) texindex R-intro-170.jp.*
索引等の作成(警告は無視) (3) ptex R-intro-170.jp.texi
最終コンパイル。R-intro-170.jp.dvi が出来る
| 収録ファイル名 | 内容 |
| R-intro-170.jp.tar | "R-intro-170.jp.texi" および関連ファイル一式(評価版) |
| R-intro-170.jp.dvi | "R-intro-170.jp.texi" を ASCII ptex によりコンパイルした dvi ファイル(印刷・表示には付属の画像ファイルが必要) |
| R-intro-170.jp.ps | その ps ファイル(印刷・表示には付属の画像ファイルが必要) |
| R-intro.jp.html | その html ファイル(画像の表示は不可能) |
| 森ウェッブページ | pdf版 |
| image.tgz | 関連画像ファイル |
(b) R の公式マニュアル "Writing R Extensions" (ver.1.2) の和訳 (最終更新 2001/05/09)
内容は R の新規パッケージの作り方、R のドキュメントの書き方、C や FORTRAN 言語等との外部インタフェイス、R の関数の外部言語からの利用法等を解説しています。一見奇妙に聞こえるかもしれませんが、R は完備した数学関数、統計関数、数値計算のライブラリを備えていますから、場合によればこれだけを自分のプログラムからサブルーチンとして使うというやり方が十分考えられます。全体の翻訳が完成しています。コンパイルに必要な関連ファイルを同梱しています。
| 収録ファイル名 | 内容 |
| R-exts.jp.dvi | "R-exts.jp.texi" を ASCII ptex によりコンパイルした dvi ファイル |
| R-exts.jp.ps | その ps ファイル |
| 森ウェッブページ | pdf版 |
| R-exts.jp.html | その html ファイル |
| R-exts.jp.texi.tar | そのソースファイル |
| (c) R の公式マニュアル "R Language Definition" (ver.1.1 草稿段階) の和訳 (最終更新 2002/1/14) |
内容はR の言語仕様の公式解説です。普通の R のプログラミングに必要な内容ではありませんが、それでも参考になることがいろいろ書いてあります。R をかなり使いこんだ人が時折感じるであろう R 言語の奇妙な挙動の理由を明らかにしたくなったら読んで下さい。全体の翻訳が完成していますが原稿そのものがドラフト段階ですから将来大きく変わる可能性があります。
| 収録ファイル名 | 内容 |
| R-lang.jp.v110.dvi | "R-lang.jp.v11.texi" を ASCII ptex によりコンパイルした dvi ファイル |
| R-lang.jp.v110.ps | その ps ファイル |
| 森ウェッブページ | pdf版 |
| R-lang.jp.v110.html | その html ファイル |
| R-lang.jp.v110.texi.tar | そのソースファイル |
| (d) R の公式マニュアル "R Data Import/Export" (ver.1.5.0)の和訳 (最終更新 2002/5/13) |
内容は他の統計システム用のデータの R への取り込みと、それらへの出力を行うアドオンパッケージの解説、データベースソフトを R から使用する方法、R の新しい入出力機構である接続(connection)の様々なタイプ、に関する説明です。関連アドオンパッケージが開発途上であるため、将来大きく変更される可能性があります。全体の翻訳が完成しています。
| 収録ファイル名 | 内容 |
| R-data-jp.v15.dvi | "R-data-jp.v15.texi" を ASCII ptex によりコンパイルした dvi ファイル |
| R-data-jp.v15.ps | その ps ファイル |
| 森ウェッブページ | pdf版 |
| R-data-jp.v15.html | その html ファイル(texi2html で変換) |
| R-data-jp.v15.source.tar.gz | そのソースファイルと関連ファイル R-defs.texi, version.texi を tar で梱包 |
| (e) R の公式マニュアル "R Installation adn Administration" (ver.1.5.0)の和訳 (最終更新 2002/6/13) |
内容はR の各種プラットフォームへの移植に伴う諸注意です。おもに普通でない機種・OSを使ったシステムの管理者向けの内容です。全体の翻訳が完成しています。
| 収録ファイル名 | 内容 |
| R-admin-jp.v15.dvi | "R-admin-jp.v15.texi" を ASCII ptex によりコンパイルした dvi ファイル |
| R-admin-jp.v15.ps | その ps ファイル |
| 森ウェッブページ | pdf版 |
| R-admin-jp.v15.html | その html ファイル(texi2html で変換) |
| R-admin-jp.v15.source.tar.gz | そのソースファイルと関連ファイル R-defs.texi, version.texi を tar で梱包 |
| (f) R の基本パッケージの HTML ヘルプファイル xxx.html の和訳 (最終更新 2002/5/13) |
R の基本パッケージの HTML ヘルプファイルの和訳です。1.0.0 版以降の html ファイルが混在しており、必ずしも最新版では無いかも知れません。全部で 655 ファイル(1.5.0 版)中の 329 ファイルが訳されています。 バージョンアップの速度に対応できないため、新規の翻訳はしておりませんので注意してください。
見本用に関数最適化ルーチン "optim" の html ヘルプファイルを別途置いておきます。 "optim" はオプションで複数の最適化手法を選ぶことができ、問題に応じた適切な手法を簡単に試行錯誤で探すことができます。また複数の手法で得られた解を比較すれば、解の妥当性を容易に検証することもできます。これだけでも R を使う価値があると思います。
いずれも複数パラメータが可で、グラディエントベクトルを明示的にあたえたり、数値微分で計算するように指示できます。otptim は再帰的に使用できます(私の経験では、制御パラメータ値の選択に極めて敏感な、たちの悪い最適化問題で、制御パラメータ値自身を変数に取る二段階の最適化で良い結果を得ることが出来ました)。
| (1) Nelder-Mead法 | 関数値のみを使用、頑健、相対的に遅い(既定手法) |
| (2) BFGS法(準ニュートン法) | 関数値とグラディエントを使用 |
| (3) CG法(共役勾配法) | BFGS法より破綻しやすいが、メモリ使用量が少く大規模問題に適する三種類の更新法(Fletcher-Reeves, Polak-Ribiere, Beale-Sorenson)を選択可 |
| (4) L-BFGS-B法 | 矩形型拘束条件を持つ準ニュートン法 |
| (5) SANN法 | Metropolis 法を使うシミュレーテッドアニーリング法、関数値のみを使用、頑健、遅い |
注意:R は独自の markup 言語 (Rd 書式)からなるドキュメントを備えており、これから Perl script で Unix の man 形式、LaTeX ファイル、そして html 形式のマニュアルを自動生成するという賢い機構を持っています。したがって、日本語訳も Rd 形式で行うのが本来のやり方なのですが、Perl script の日本語処理の問題が解決できず、しかたなく最も利用価値が高いと思われる HTML 形式で翻訳を行っています。
| 収録ファイル名 | 内容 |
| html.jp.20020513.tar | R の HTML ヘルプファイルの日本語訳 (最終更新:2002/05/13、655 ファイル中の 329 ファイル) |
| html.jp.20020513.tar.gz | その gzip 化 |
| optim.jp.html | 見本用の R の関数最適化ルーチン "optim" の HTML ヘルプファイル |
| (f) 未訳のその他のマニュアル類 |
これらの翻訳に付いては現在手を付けていません。
| The R Reference Index | R の全てのヘルプファイルの索引 |
| The R Frequently Asked Questions List | R に関する FAQ 集 |